ひっぱる。
馬がやけに啼くで喉がかわいとるんかと思って
馬に水をのませようと
縄を一生懸命ひっぱったって
水を飲むのは
馬自身やもんで
どうしようもないんやもんな・・・。
喉も乾いてないのに
わざわざ水辺へ歩いて行ったりなんてしんさな。
水辺までなんとかひっぱられて動いていったとしても
喉がかわいてなければ
水を飲もうとは思わんさな。
じゃあ、
本当に喉がかわいとる、ってわけではない、ってことなんかなぁ?
でも
また歩き始めれば「こんに暑いのに歩かせて。喉がかわいてまうにかよ」ってな具合に、馬も啼くんやろな。
「本当に喉がかわいとるわけではない」のか、あるいは
「水分不足に気づかずにおるだけ」なのか。
わからんけど、
水をのんでほしくってのんでほしくって
一生懸命身を呈して馬をひっぱろうとするのにびくともしん、
そんな馬にはんちくたくなる、っていうのは
自分自身の中に”やってやっとる感”があるから、なんかなぁ。
じゃあ、そんな馬なんかほかっとけばいいに。
・・・でもな、ほかっとくわけにいかんのやさ。
まだまだ旅は長いんやで。
・・・・そういうこと