目標達成。
今日も
どえらい暑い一日でした。
実家の方も
山の中なのにこんだけ暑いと・・・って
みんなで話すくらい、の暑さでした。
(じいちゃんがばあちゃんのかわりに育て続けた花畑)
おばが
裏山にある畑へ行ったので
一緒についていってみました。
午後1時過ぎ。
一番あっつい時間帯。
山のたくさんの虫もひとやすみ。蝉だけがやたらと声を響かせて、
時折吹く風が
こっぱみじんになるくらいの暑さ。
日陰はこれまたオアシス。
日陰の石垣に腰掛けて畑全体をぼ~っとながめておりました。
ふと、
ばあちゃんが
畑作業用の緑のちいさな車輪のついたイスに腰掛けて
ひよけの帽子をかぶって
せっせと草取りをしとる様子が目に浮かびました。
この一面の畑に
ジャガイモもトマトもナスも、
大好きな花もうわっとって、
土手にはたくさんのみょうが。
昔は山椒の木も植えてあって
土手をがさごそとあるきまわっとったな~・・・
作業がひと段落すると
家に入って
裏山に少し目をやりながら
楚々と座イスに腰掛けて
野菜の出来やら肥料や除草剤をどうするかひととおりじいちゃんと話をして
それから
夕方の時代劇みたり、
昔の、よめの父やおばやおじが幼かったころのできごとや畑仕事のこととか、
いろんな話を聞かせてくれました。
なんかしらん
いっつも穏やかな人で
よめ兄弟3人は
いっつもばあちゃんにくっついておって、あるいは、いっしょに寝たりして、
親たちに笑われたものです。
なんやら
いいにおいがするみたいで
安心してすぐに寝られるんやさな。
よめの幼いころのあだ名は”おやすみ3秒”やって。
そんで
こうちゃんもまだ1歳にならんころは
座イスに腰掛けたばあちゃんの膝にだかれたら
どんなにぐずぐずでも
すやすやと
ず~~~~~っと眠っていました。
どたばたと家の中を歩くことはなく、
いつもしずしずとしとって
物事にしゃしゃり出ることはなく、
いつも孫のがんばったこと、今日のできごと、を話に聞いては
ほめてくれて、
いつもよめの体調やこうちゃんに風邪ひかせんように、ってことを気にとめとって、
心配性で、
自分の好き嫌いを人に押しとおすことはなく
いつも子や孫やじいちゃん第一で。
いつもいつも
病床にこうちゃんがやってきて
笑顔をみせるのを楽しみにしていました。
入院当初、透析室の看護婦さんも一緒に
「ひ孫が”ばあちゃん!”って呼べるまではぜったい頑張る」
って約束しました。
そんな
よめの
大好きな
大切な
ばあちゃんが
今朝、
・・・旅発ちました。
身内が言うのはおかしいと笑ってもらっていいんやけど、
でも、
仏様が
「頼むで、いよいよわしの傍らに来てこっちでにこにこしとってくれんかよ」
と、頼み奉って、
ばあちゃんをつれていかれたんでないか、
と思う、
そんな今日の青空でした。
こんなに
美人のばあちゃんは初めてみた。
みんなが
「うつくしいなぁ~」
「ほんとにや~さしぃばあちゃんやったもな~」
っていってくれる、
そういう姿、でした。
親戚の人や近所の人が「ありゃなんや!?」っていうかもしれんけど
よめは
ばあちゃんが
「やっぱゆきやわ~」
といっとった、呆れながらもよめの元気を喜ぶような
いつもの声が聞こえてくるような
いつもの様子で
おろうと思うのでした。
先週末
こうちゃんとよめとで病室をおとずれたとき、
いままで恥ずかしがりながら蚊の鳴くような声でしか呼びかけなんだこうちゃんが、
初めて
「ばあちゃん!ばあちゃ~~ん!!!」
と
それはそれは大きな声で一生懸命呼びかけていました。
意識がなくなっとる、と聞いた朝、
一瞬、目を開けた瞬間でした。
目標、
達成。
な、
ばあちゃん。